ゴールデンウィーク終了

2014年05月07日

ゴールデンウィーク中に伊丹市立美術館に行ってBritish Council所蔵美術展を見てきました。British Councilはイギリスの公的国際文化交流機関で、英語教育や留学なども行っているのですが、所蔵する現代アートは特定の展示施設を持たず、常に世界中を旅しながらイギリスの現代美術を海外に紹介し続けています。別名「壁のない美術館」。ユニークですよね。

美術鑑賞といっても学校の美術で習うようななんか高尚なものではありません。現代artです。レンブラントや印象派こそが美術だと思っている人には決してわからないかっこよさがあります。だからといって宗教画や印象派を否定するわけではありませんよ。ルノワールって何か幸せな気分になるし、ゴッホは掛け値なしに天才だと思いますし、ユトリロなんてただのパリの風景画なのにちょっと目眩がするほど美しいと思います。ただ、○○印象派展などに行くと解説ナレーションをヘッドホンで聞きながら深刻そうな顔して「見た」つもりになっている人がわんさか襲来してゆっくり見ていられないのでウンザリします。

その点、現代アートは閑散としていますからね(笑)。いくらでも見ていられますし、もう一度戻って見直したりできるのも魅力です。鑑賞の観点もただ「かっこいい!」かどうか。同時代に生きる人間がどんな意識で創作活動をしているのかがリアルに伝わるところもワクワクします。とゴタクをいくら並べてもしょうがない。中学生のみなさんも行ってみてはどうでしょう。きっと何か感じるところがあるはずです。

今回印象に残った作品の一つを紹介しましょう。デイヴィッド・シュリグリーという人の“I’m dead.”です。犬の剥製が“I’m dead.”と書かれたプラカードを掲げています。ちょっとブラックな感じですが、すべての作品というのはいくら生き生きと生き物を扱っていても「死んで」いるわけで・・・。理屈はいいでしょう。犬の表情が哀愁に満ちていてとてもかっこいい。思わずショップで作品をプリントしたTシャツを買ってしまいました。

中3の皆さん、休み前にした現在完了の授業で“be dead”という表現に触れたのを覚えていますか。「死んでいる状態なんです。」なんてどうしてするのかちょっとピンと来なかったかもしれませんが、これを見れば誰でも瞬間で納得できるでしょう!そういう意味でも勉強になる(笑)、作品ですね。

楽しかったGW、けっこういい感じで過ごせました。明日からは中間テストに向けてまた忙しい生活を共にあがいていきましょう。

imdead